LECTURE

食品包装基礎講座

液体・粉体小袋用自動包装機とメーカー

はじめに
  液体・粉体自動包装機は、できあがった袋の形状によっていろいろなタイプに分けられる。すでに紹介したタテピロータイプの自動包装機以外に、小袋液体包装で多く採用されている三方シール(コの字形シール)、医薬品などの粉末包装に多い四方シール、スティック形状、ピラミッド(三角、テトラ)状などがあり、これらの包装機メーカーを紹介する。

たて型製袋充填機の種類 
 
<三方シール>
 

   液体用途としては麺類などに添付されるつゆ、たれ 、マヨネーズ、ピューレ、ケチャップ、ジャム、しょうゆ、ソースなどがあり、粉末としては各種調味料、粉茶、きなこ、ごま、種子、洗剤などがある。
 
<四方シール>

   粉末、顆粒状の医薬品、ふりかけ、液体ではシャンプー、リンスなどに採用されている。開封性がよく、擦れによるピンホールも起こりにくい。

<スティック包装およびテトラ包装>
スティック包装
テトラ包装
  スティック包装やテトラ包装(ピラミッド包装)の代表的なものはグラニュー糖である。手で開封しやすい紙/PEの構成が多い。もちろんプラスチックフイルムによる包装も可能である。
たて型製袋充填機のメーカーと機種例
 
三光機械株式会社

粉末・顆粒用包装機MC101、MC303

 粉末、顆粒はもちろんインスタントラーメンのカヤクやお茶漬け等の包装に適している。
  マイクロコンピュータを搭載で袋長さの設定変更が簡単にできる。
  計量器、計数機、オーガー装置等の提供が可能。
本体価格 約320万円(MC101)  
     約380万円(MC303)  
納期         1~2ヶ月
 
株式会社 トパック    粉末、顆粒中心
 

 SLシリーズ(2連~10連)多列式スティック製袋充填包装機

 粉末、顆粒、固形状等の製品を一定量容積計量し、印刷された巻取フィルムを熱シールにて製袋・充填・封シール・カットを連続的に行う多列式(2連~10連)スティック形態合掌貼り、封筒貼りシール製袋充填包装機。
本体価格 約1,500万円  
納期         3~4ヶ月 
 

ピラミッド型製袋充填包装機

 粉末、顆粒、その他ピーナッツ、干葡萄、チョコレート、豆などの固形状等の製品を一定量容積計量し、印刷された巻取フィルムを熱シールにて製袋・充填・封シール・カットを連続的に行うピラミッド形態の製袋充填包装機。ピラミッド以外に合掌貼り、三方シール兼用。
包装能力:毎分 80 包
袋 寸 法:幅30 ~75 mm 長さ40~110 mm
本体価格  約500万円
納期        2~3ヶ月
 
株式会社 東陽機械製作所

液体・粘体充填包装機 MODEL MV
 
  液体・粘体を定量供給ポンプで計量充填すると同時に製袋包装する、流れ方向の袋寸法が調節可能な四方シール液体充填包装機。 
スティック可,よこ2連包可。
本体価格 およそ2,000万円
納期         5ヶ月
 

顕粒・粉末充填包装機 MODEL MS series

   計量角盤でボリューム計量された充填物を、四方シール製袋充填包装する縦型連続式高速充填包装機。よこ2連包可。 
本体価格  約2,000万円
納期        5ヶ月
 
城南自動機株式会社    液体・粘体中心
 

三方、四方シール型液体・粘体包装機JAM-NPPH3S

包装能力:70~150袋/分
充填量: 10-30cc, 30-60cc, 60-100cc
包装寸法(幅): 40-80mm, 60-120mm
包装寸法(長さ): 40-60mm, 50-90mm, 60-120mm
包装形態:三方、四方、ペアーシール
 
オプション:マーク合わせ制御装置、製品数区分装置、横ミシン数切り装置、破り口(Iノッチ)装置、フィルム終了検出装置、ホッパー内レベルコントロール装置、カッター、横ミシン、回転計、トータルカウンター、その他
用途:からし、ソース、マヨネーズ、ケチャップ、味噌、ドレッシング等、保冷剤、水など噛み込みシール(液中シール)が可能なもの。
本体価格  約650万円
納期        3ヶ月

 
(注意)
 包装展でも常連である数社の機械を紹介したが、まだまだ多くのメーカーがあり、それぞれ多様な機種をそろえている。また、必要なオプションをそろえると倍近くの価格になることもある。
  機械本体の価格は、充填物の種類により仕様が大きく変わり、必要な包装能力などに応じて、正確な見積を取ることが重要である。本文で示した本体価格は目安である。
    納期についても、発注する時期によって変わる。正月や盆をはさむと長くなる。
※ 価格、納期は平成17年7月に調べたものです。
 
主な液体・粉末用小袋包装機メーカー問い合わせ先


●三光機械株式会社
〒229-1132
神奈川県相模原市橋本台1-5-5
TEL 042-772-1521  FAX 042-774-4104
http://www.sanko-kikai.co.jp/outline/jimu.html
小袋包装では実績が多い。

●株式会社 トパック
〒547-0002
大阪市平野区加美東6丁目15-10
TEL 06-6792-7341 FAX 06-6792-3074
http://www.topack.co.jp/j_index.html
粉末・顆粒小袋、スティック包装などに強い。液体小袋包装機はない。

●株式会社 東陽機械製作所
〒463-0068
名古屋市守山区瀬古一丁目623番地
TEL 052-793-1600㈹ FAX 052-794-9636
http://www.toyo-mc-mfg.co.jp/
大型の機械が多く、価格も高いが安心感がある。

●城南自動機株式会社
〒252-1113
神奈川県綾瀬市上土棚中3-2-5
TEL 0467-76-1221㈹ FAX 0467-76-9619http://www.jonanpack.com/
液体小袋包装では歴史がある老舗。



(参考文献)
各包装機メーカーのカタログおよびホームページ